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第 26 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウムのお知らせ
日 時:1998年 12月 16日(水) 午後 4:30 〜 6:30
場 所:地球環境科学研究科 A棟 803A
発表者:國谷 樹我 (大循環力学講座 M2)
題 目:北太平洋西部亜寒帯域における準10年周期振動について
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北太平洋西部亜寒帯域における準10年周期振動について (國谷 樹我) 発表要旨 :
近年、世界各地で北太平洋の10年スケール気候変動に関する研究が行わ れている。 北太平洋西部亜寒帯域においても、1970年代半ばの気候シフトに伴う変 化に加え、10年周期をもった変動成分が存在する。 気候シフト(特に風系の強化)をとりあげると、亜寒帯境界付近に海洋 前線の南下による低温化、アリューシャン列島沿いにアラスカンストリー ムの強化による高温化がおこっており、それが亜表層水温場にあらわれ ていると報告されている。 10年周期の場合だと、これは特に100m深付近に卓越し、表層に形成され る夏期の強い密度成層構造の下に冬季の冷たい表層混合層の水塊が取り 残される形で水温極小層が存在し、それが10年変動していると考えられ る。 これら気候シフトと10年周期変動は、気候シフトの変化を主としつつ、 それに10年周期変動が重なる構造を持っているといえる。 1970年代半ば以降の低温化への気候シフト現象とともに10年変動成分も、 西部亜寒帯循環の長期変動の形成に対して重要な役割をになっている。 私はこの10年変動成分に注目し、データ解析だけでなく、モデルのなか でもこのような現象がみられるかどうかということを研究目的にしたい と思う。 そこで、私はモデルとして、GFDL MOM( version1.1 )を選んだ。 このモデルを使って、NCEP の風応力気候値で30年間走らせて定常に持って 行き、その後10年かけて1958年1月の実測値にもってゆく作業をして、最後 に1958年から1997年までの実測値を使って40年間積分することを目的として いる。前回の発表ではNCEP の風応力の解析結果しかお見せできなかった。 今回の発表では、最初の30年積分の結果もお見せできると思う。
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