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第 71 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2000年 6月 19日(月) 午後 16:30 〜 18:30
場 所:地球環境科学研究科 管理棟 2F 講堂
発表者:吉成 浩志 (気候モデリング講座 D3)
題 目:混合水域における北太平洋中層水の絶対南北流量
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混合水域における北太平洋中層水の絶対南北流量 (吉成 浩志) 発表要旨 :
黒潮続流と親潮前線(亜寒帯前線)に挟まれた混合水域に存在する北太平洋中 層水(NPIW・北太平洋亜熱帯循環域の 26.8σθ付近に分布する塩分極小水)の 形成過程を観測データを用いて調べている。 混合水域に分布する NPIW の形成過程については、現在 2 つの説がある。そ れらは本州東方から 150°E 付近までにおける亜寒帯水(低塩分水)の南下経路 で分別できる。1 つは、一旦黒潮続流まで南下した亜寒帯水が黒潮水(高塩分 水)と等密度面混合して塩分極小水(NPIW)を形成し北上して混合水域での NPIW となる過程が主であるというもの(Yasuda 説)、もう 1 つは亜寒帯前線から黒 潮続流を経ずに混合水域に南下した亜寒帯水が主に混合水域の NPIW を形成す るというもの(Talley 説)である。 これら 2 つの説の内、どちらが卓越してるか、又、南下した亜寒帯水のその 後の挙動を調べる為に、混合水域に属する 37°N 線上を東西に走る観測線を 通過する NPIW の南北流量を導出する。使用するデータには LADCP による直 接流速データもあるので、それを用いて地衡流の基準面での流速値を求め、定 常状態における絶対流速を導出し、一応の流量導出は完了した。しかし、今ま での導出方法は主観的要素で決定する箇所があり、地衡流よりも変動周期が短 い慣性重力波による流速成分、更には LADCP の測定誤差が完全に除去されて いるかどうか疑問である。そこで LADCP データに客観解析法の 1 つである最 適内挿法を導入して、より正確な地衡流の基準面での流速値の導出を試みた。 コロキウムでは、最適内挿法とは何か・どのように最適内挿法を用いたのか、 そしてその結果について紹介する予定である。
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