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第 121 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2001年 11月 5日(月) 午後 17:30 〜 18:30
場 所:地球環境科学研究科 2階 講堂
発表者:中澤 留威 (気候モデリング講座 M2)
題 目:ブロッキングの形成機構に関する数値的研究
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ブロッキングの形成機構に関する数値的研究 (中澤 留威) 発表要旨 :
中緯度対流圏で観測されるブロッキング現象は偏西風の分流を伴い、 持続性や再現性といった特徴をもっている。 Mullen(1989)ではブロッキングの形成と山岳との関係を調べるため、 大気大循環モデル(AGCM)を用いて標準実験と全球で山岳を取り除いた 実験をおこなった。その結果、山岳が無い場合にはブロッキングの発 生頻度は減少するが、ブロッキング形成場所は変わらないことを示し た。また、Cash and Lee(2000)はAGCMを用いた標準実験をおこない、 ヨーロッパにおいてブロッキングがよく発生するのは、ストームトラ ックに隣接する下流域と隣接しない下流域にあることを示した。さら に、前者の位置におけるブロッキングの発生にはロスビー波列の伝播 が関連し、後者の場合には総観規模渦との相互作用が関連しているこ とが示唆された。 そこで本研究では、山岳などの境界条件やストームトラック、ジェ ット気流などの基本場とブロッキング形成との関連を明らかにするこ とを目的にして、AGCMを用いた種々の理想化実験をおこなった。今回 はストームトラックやジェット気流とブロッキングが形成される場所 ・頻度との関係について解析した結果を紹介する。
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