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第 182 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2006年 10月 16日(月) 午後 16:30 〜 18:30
場 所:地球環境科学研究科 A棟 講堂
発表者:藤本剛志 (気候モデリングコース M2)
題 目:気候変動統合研究に向けた高解像度気候マップの作成
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気候変動統合研究に向けた高解像度気候マップの作成 (藤本剛志) 発表要旨 :
気候は大気海洋現象としてだけでなく、土地利用や経済活動からも多大な影響 を受けている。地球温暖化を始めとした気候変動はこの人為的な要素による引き 起こされた現象であり、気候変動研究のためにはこれら要素を加味することが重 要である。 Matsuoka et al. (1995)では、この点に着目し、人口、経済成長、技術改良など を要素に地球温暖化統合評価モデルが作成され、0.25度グリッドの地域レベルで の二酸化炭素排出量や気温などが示された。しかし、同論文では人為的な要素か ら二酸化炭素排出量を予測することに注目し、地形や土地利用が気候に与える影 響を考慮しておらず、気候予測の不確実性について指摘がなされた。 そこで本研究では、北海道地域に注目し、地形と土地利用を考慮した高解像度の 気候マップを作成することを目的とする。Daly et al. (2002)では、統計手法及 び、地形と気候の関係を考慮した気候マップの作成を行っており、この方法をAmedas の観測点データを1kmグリッドに補間する際に適用する。さらに、同論文では触 れられなかった土地利用との関係も示したい。 本発表では、高解像度気候マップの意義、及び、地形や土地利用の影響を考慮せ ずに作成した気候マップの問題点を紹介する。
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