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第 227 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2013/10/15(火) 15:00 -- 16:00
場 所:環境科学院 D201
発表者:若尾裕衣(大気海洋物理学・気候力学コース M2)
題 目:南極のカタバ風と南半球大気循環に関する数値実験
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南極のカタバ風と南半球大気循環に関する数値実験 (若尾裕衣) 発表要旨 :
カタバ風とは斜面を下る局地風のことであり、南極大陸のものが有名である。 南極大陸でのカタバ風は南半球規模の循環に影響しているとする研究があり、気 候に影響を及ぼしていると考えられる。 このカタバ風の力学的な理論としてBallの理論(1959)がある。これは、カタ バ風は負の浮力、コリオリ力、摩擦力の3つの力がバランスしているという理論 であり、基本の運動バランスとして認識されている。しかし、Renfrew(2003) での非静力学モデルを用いて理想南極でのカタバ風を再現し力学的バランスを診 断した結果では、Ballの理論では考慮していなかった移流の効果を無視できない ことを示唆している。また熱力学的なバランスはvan de Berg et al.(2007) などが診断しているが、このような熱力学的な研究は少ない。そのため、カタバ 風を温度構造も含めて診断する理論が現在は無く、そのため地形や気温が変わる とカタバ風の何がどのように変わるかを導き出すことができない。 そこで新たなカタバ風の理論構築の一助とするため、本研究では、NICAM(全 球モデル)を用いたシミュレーションで南極地形を変え、現在との違いがどのよ うに出るのかを調べることを目的とする。 今回の発表ではNICAMの結果と再解析データとを比較した結果を示す。
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