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第 263 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2019/10/9(水) 13:00 -- 14:00
場 所:環境科学院 D101
発表者:堅田 宏樹(大気海洋物理学・気候力学コース M2)
題 目:再解析データを用いたオホーツク海高気圧の長期解析
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再解析データを用いたオホーツク海高気圧の長期解析(堅田 宏樹) 発表要旨 :
オホーツク海高気圧は、暖候期にオホーツク海付近に現れる下層に寒気を 伴った停滞性の高気圧であり、その出現時には主に北日本・東日本に低温・ 寡照をもたらすことが多い。また、1993年や2003年にはこの高気圧によって 冷夏が引き起こされているほか、昨年2018年7月の西日本における豪雨にも関 係がある等、夏季の日本の天候に大きな影響を及ぼす高気圧である。この高気 圧は5月型と7月型と呼ばれる2つの異なる鉛直構造・形成過程を持つタイプに 分類できることが指摘されている(Nakamura and Fukamachi.,2004)。しかし、 それ以外の月に関してはほとんど調べられていない。また、Nakamura and Fukamachi(2004)以降、オホーツク海高気圧の形成・発達等に関する研究は少 ない。 本研究では、気象庁長期再解析データ(JRA-55)を用いて長期間(1958-2018年) におけるオホーツク海高気圧の解析を行う。本研究の目的は、先行研究で触れ られなかった5,7月以外におけるオホーツク海高気圧の形成に関する解析と極端 事例における背景場がオホーツク海高気圧に与える影響の調査、年々変動・長 期変動を調べ、トレンド等があるか調査することである。 今回の発表では、先行研究の確認といくつかの極端事例におけるオホーツク 海高気圧の形成過程を調べた結果及び考察と今後の展望について発表する。
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